夜、寝る前に何気なくSNSを見ていると、日立市にある「大甕神社」の動画が目に留まりました。
そして翌朝、思い立って日立市大みか町に鎮座する大甕神社へ向かいました。

大甕神社の大鳥居と神門
東京方面から国道6号を北上すると、右手に大甕神社の入口があります。入口から進むと大鳥居が見え、鳥居を車でくぐって神門の手前に数台駐車することができます。
また、「大甕神社入口」の交差点を右折して裏道へ入ると、拝殿に近い駐車場もあります。初めて訪れる方は、Googleマップで「大甕神社 駐車場」を目的地に設定して向かうと迷いにくいと思います。
大甕神社の主祭神は、倭文神・武葉槌命(しとりがみ・たけはづちのみこと)です。倭文織(しずおり)などの織物や機織りを司る神とされています。
一方、甕星香々背男(みかぼしかがせお)は、この土地の地主神です。神話では、鹿島神宮の武甕槌大神と香取神宮の経津主大神が多くの神々を平定したものの、甕星香々背男だけは従わせることができませんでした。そこで遣わされた武葉槌命が、その強い霊力を鎮めたと伝えられています。
その霊力が封じられているとされるのが「宿魂石(しゅっこんせき)」です。宿魂石とは一つの石の名前ではなく、大甕神社の本殿が建つ岩山全体を指します。その岩山の頂上に、武葉槌命をお祀りする本殿が鎮座しています。

境内に入ったら、まず社務所へ向かいます。
社務所では、境界石に貼る祈願札を初穂料500円でいただくことができます。先に祈願札を用意しておくと、その後の参拝がスムーズです。
社務所で境界石に貼る祈願札(初穂料500円)をいただくと、「境界石参り」の手順が書かれたパンフレットも一緒にいただけます。今回は、その案内に書かれた順番に沿って境内を巡りました。
境内には、このほかにも拝殿や八坂神社、大杉神社、稲荷神社など、たくさんのお社が祀られています。
まず、星の神様・甕星香々背男(みかぼしかがせお)をお祀りする「甕星香々背男社」でお参りします。

その右奥へ進むと「境界石(縁切石)」があります。
境界石は、俗界と神界を分かつところと見立て、悪しき縁を断ち切り心身を祓い清め、再生、復活を願うものだそう。
願いを込めて石に祈願札を貼り付け、災いを払う強い力を持つ祝詞を唱えながら石をくぐることで、悪縁を断ち切り開運を願います。

境界石で祈願した後、本殿の裏手を回って進むと、「縁結びの木」があります。
縁結びの木である椨(たぶのき)は霊(たま)の木とも呼ばれ、魂が宿る木とされて開運招福の御神徳があるそうです。
良縁を願いながら、女性は右回り、男性は左回りに、木の周りを一周します。

縁結びの椨の木を一周した後は、宿魂石と呼ばれる岩山の頂上に鎮座する本殿へ向かいます。
急な岩場を鎖につかまりながらよじ登り、いよいよ主祭神・倭文の神(しずのかみ)である武葉槌命(たけはづちのみこと)がお祀りされている本殿へ参拝します。

実は大甕神社を訪れる前、私は6月と7月に、那珂市にある静神社へ参拝していました。
静神社の主祭神も、倭文神である建葉槌命(たけはづちのみこと)です。静神社では「建葉槌命」、大甕神社では「武葉槌命」と表記されていますが、同じ神様です。
大甕神社へは、前日の夜にSNSで偶然動画を見つけ、翌朝、直感のまま思い立って訪れました。ここで再び同じ神様にお会いしたことを知り、静神社からご縁がつながっていたような、不思議な導きを感じました。

本殿を参拝した後は、拝殿や境内に祀られている末社にも、一社ずつ丁寧にお参りしました。

拝殿の右手には、国の天然記念物に指定されている東天紅鶏(とうてんこうどり)がいました。艶やかな羽と長い尾が美しく、長く響く鳴き声でも知られる日本鶏です。



今回引いたおみくじは中吉でした。
「神の教」には、心に抱く思いは光や影となって相手に伝わるため、平らかな心と清らかな思いを大切にするように、という教えが書かれていました。また、おみくじには「心穏やかに、授けられた自分の職務に励みましょう」という言葉もありました。
最近の私は、職場でイラッとした気持ちは、言葉にしなくても表情や態度に表れ、相手に伝わってしまうように感じていました。そのため、心が乱れそうになったときは気持ちを切り替え、その瞬間にやるべき仕事へ意識を戻すことを、毎日の訓練のように続けていました。
そんな今の自分を見てくださっているかのようなおみくじの内容に、思わずはっとし、鳥肌が立つような思いでした。これからも自分の心と思考を丁寧に整え、穏やかな気持ちで目の前の仕事に励んでいこうと、改めて心に決めました。

境内で「常陸國多賀郡 神玉巡拝」の案内を見つけました。
これは、現在の日立市・高萩市・北茨城市に鎮座する10社を巡り、大願成就を祈念する巡拝です。各神社でいただける「神玉」は、ひもでつないで一つのお守りにすることができます。
今回初めて神玉巡拝を知りましたが、調べてみると、多賀郡だけでなく茨城県内や関東各地、さらに全国にも広がっているそうです。
神社を巡る「神旅」を始めてから、まだ数か月。参拝を重ねるたびに、茨城県内だけでも本当にたくさんの神社があり、それぞれに異なる神様や由緒があることを知りました。
50歳を過ぎた今でも、まだ知らないことや知らない世界が、こんなにもたくさんあるのだと改めて感じています。新しいことを一つずつ知っていくのも、神旅の楽しみの一つになりました。
すぐにすべてを回ることは難しいと思いますが、これから折を見て一社ずつ丁寧に参拝し、少しずつ神玉を集めてみたいと思います。






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